
- はじめに
- 目指していた姿は「主体的に課題を整理し、前進を支援する」
- 全体を見渡し粘り強く考え、顧客目線で課題解決することが大事
- 1. プロジェクト管理システム:フロント・バックエンド開発 (2021/01 - 12)
- 2. ゲーム系CMS:システム保守(2021/01 - 2022/09)
- 3.学習管理システム:フロントエンド開発(2022/10 - 2023/09)
- 4.メディア系CMS:火消し役→保守→PJ全体管理(2023/10 - )
- 困難も楽しみ前進していくために
- 直近の課題は「モヤっとした気持ちを上手に使うこと」
- さいごに
- おまけ
はじめに
こんにちは!しくみ製作所の saito です!
しくみブログを最後に書いたのは、実務未経験からエンジニア転職して約1年後 (2021/01) でした。当時、社内的には「あともう少しで ポテンシャル枠 を卒業できそうな人」くらいだったと記憶しています。
入社から数えると 4 年半程経った現在は、自分としても今年で 30 歳を迎える節目の年です。
…え、30? …これは気づかなかったことにしましょう。
この機会に、これまでを振り返り「どういう経験」をし、「何を学び」「これからどうなりたいか」をお届けできればと思います。
そして、この記事を通じ「しくみ製作所にはどんな人がいるのか?」「どのような仕事をどのような環境でしているのか?」が伝わり、少しでも当社に興味を持ってもらえると嬉しいです。
目指していた姿は「主体的に課題を整理し、前進を支援する」
振り返るにあたり、最初に思いました。 「ところで、僕はどうなりたいと思ってたんだっけ?」「なりたい自分になれたんだっけ?」
確認のために 過去の記事 を読んでみました。過去の私はこのように思っていたようです。
問題が起きたとしても、チームが前進できるように、主体的に現状を整理し課題解決のサポートができる人になりたい。
で、そんな自分になれたのか? どうでしょう?(これまでプロジェクトを共にした自分に問いかけています。)
個人的な評価としては、「なれた」と言ってもいいんじゃないかと思っています。
…いやー、やっぱり言い切れはしないですね。
できるときもあるけど、できない時もあり、まだまだ勉強中というところですね、はい。
では、これまでやってきたことを振り返り、改めて「なれた」のかどうかを考えていきたいと思います。
全体を見渡し粘り強く考え、顧客目線で課題解決することが大事

これまで関わってきた各プロジェクト(PJ) 単位で、やったことと得た学びを振り返ります。
1. プロジェクト管理システム:フロント・バックエンド開発 (2021/01 - 12)
最初は、過去の記事 の通りです。
この PJ では、与えられた開発タスクをこなすことが責務でした。こなす中で、エンジニアとして働く際の基本的な所作を身につけていきました。
一番の学びは、障害対応を通じて得ることができました。
- 何が起きているのか?
- 誰にどのような影響があるのか?
- 事象と影響に鑑みて、どう対応していくのか?
PJ のドメイン知識がない状態で救援に来てくださった abe さんが、カオスな状況の中で上記をスピーディに明らかにしていく姿を見て、「かっこいい!」と思ったのを今でも覚えています。
特に、自分が「全くわからない…」と思っていたコードを、時間をかけてじっくり読んでいたことが記憶に残っています。操作、入力、処理、出力と、データが入ってから出て行くまでを粘り強く理解しようとしていた姿が印象的でした。
「最初は全然わからなかったはずなのに、対応できてすごいな」と感動した経験から、以下の教訓を得ました。
わからない≠解決できない。「わからない」から始まり、粘り強くわかろうとすること。解くべき課題が曖昧な状態で進めないこと。
2. ゲーム系CMS:システム保守(2021/01 - 2022/09)
次は、既に何年も稼働しているシステムの保守担当でした。
基本的な動きは、稼働しているサービスの維持のための活動でした。
- 定常作業 (集計レポート作成など)
- 細かい改修
- 監視アラートや問い合わせがきたら対応
最初は小さな改修を担当していたのですが、しばらくすると PM + レビューのみ開発者 + メイン開発者 (自分) という布陣になり、実質的なメイン担当者となりました。
システムのことを部分的にしか理解できてなかったためか、問い合わせやアラートがあったときに事象や緊急度を把握するのに時間がかかり、モヤッとした期間がありました。
そんな折、Rails アップグレード作業を実施しました。
これまで、新バージョンが出るたびに追従していたわけではなく、ついに EOL を迎えそうだったので、対応しようとなりました。
- アップグレード時の設定変更は、どこにどのような影響を与えるのか?
- テストコードは足りているか?足りていない場合はテストコードを足すか?それとも手動でシステムを触ってテストをするか?
- リリース前後でクライアント・エンドユーザー向けになにか連絡が必要になるか?
これらを整理・計画・実行していく中で、結果的にシステムやサービスの大部分のことを把握できました。
これが功を奏したのか、以降の問い合わせ対応や障害対応はスムーズになり、当初抱いていた不安や実力不足感を拭えた感覚がありました。この経験を通じ、以下の教訓を得ました。
スピードを上げたいのなら、システムを隅々まで理解すること。そのためには、全体を見通せる仕事をやってみるとよい。
3.学習管理システム:フロントエンド開発(2022/10 - 2023/09)
次は、1つ目の PJ のように、機能開発の役割としてアサインされました。 この PJ は、自社開発を行う企業の開発チームに、しくみ製作所メンバーが何名か参画する形でしたが、開発チームだけで 4 人 × 4 チームほどあり、加えて営業やカスタマーサクセスなどビジネスサイドのメンバーとも密にコミュニケーションをする必要がありました。
雰囲気は非常にポジティブで良かったのですが、個人で活動する時間の長い社内の雰囲気とはかなり違い、みんなでのコミュニケーションを特に大事にしていた印象です。
そのギャップがジョインして半年くらいは辛く感じていました。 単純にミーティングが長く多かったり、「ビジネス都合をここまで知る必要あるのかな。その分はやく作って見せたいな」と思うことが多く、しばらくはミーティングに参加するも上の空状態でした。
その中で、しくみ製作所側でも動きがありました。
「ただ開発力を提供するんじゃなくて、顧客のビジネス成功のために活動しないと、この先萎んでいく一方だよね」ということです。もちろんこれまでもそうではありました。ただ、単なる開発が AI に代替されていく波がより強まった影響もあり、緊急度・重要度が上がっていきました。

「確かにそうだよな」と受け止め、日々の心がけを少し変えてみました。
- なにかしらの行動の前に「これで誰がどう嬉しくなるんだろう?」と考えてみた
- ビジネスサイドの方の活動に、Slack のスタンプやメッセージを送り、感謝を伝えたりわからないことを聞くようにしてみた
小さなことですが継続したことで、最初はあまり関係ないと思っていたビジネス面にも興味が湧き、関わる人も自然と増えていきました。ミーティングにも主体的に参加でき、「この機能をリリースできるとあの人が喜ぶだろうな」などとモチベーションにも良い影響がありました。
その半年間の変化のおかげか、PJ を離任する時には、想像以上の方からメッセージをいただけました。自分でも覚えてなかったことも感謝していただけて、「ただ開発する以上の役に立てたみたいで良かったな」と思えた経験から、以下の教訓を得ました。
顧客のビジネスに自ら興味を寄せ、ビジネス成功を目的として一緒に活動すること。今やってる活動によって誰がどう嬉しくなるのかを考えること。
4.メディア系CMS:火消し役→保守→PJ全体管理(2023/10 - )
そして今の PJ です。
最初に求められた役割は、以下です。
- (火を消す) いろんなところで火が吹くので、いい感じに消化活動をしていくこと
- (火がつかないようにする) 消化活動の合間に、根本対応をしたり次に火が上がりそうな箇所を潰すこと
ジョインしたのがリリース直後だったこともあり、すごくドタバタしてたことを覚えています。
- いろんな火消し活動に sakaguchi さんや kuruma さんが深夜も出動
- 「ぼ、僕は何をしたらいいんですかね?プルプル」と見守りつつ一緒に活動
- 「これなら僕が巻き取れます!」と徐々にできることを増やす
という、戦いの中で成長するスタイルでした。
火消し活動がある程度収まった後も、「プルプルしながら顔を出す」→「できることを増やす」の手順で、インフラ管理や保守業務全般など、技術面での貢献範囲を徐々に広げていきました。
そのうち、契約・納品やマネジメントの課題にも触れ、気づいた頃には PJ 全体での進行に関わる課題解決を少しずつ担っていくようになりました。
この PJ でも学びはもちろんあります。ただどちらかというと、これまでの 3 つの PJ で学んだことを抽象化・発展させ、実践しているという側面が大きいです。
- ( 1 ) 課題がわからないまま進めない
- → 危うい臭いを感じたら放置しない。知ってそうな人にすぐ聞く
- ( 2 ) 全体を理解する
- → わからない箇所にもとにかく関わって知っている範囲を増やす
- → システム以外の理解も広げ、より優先度が高い課題にチームで取りかかれるようにする
- ( 3 ) 顧客のビジネス成功の視点を持つ
- → 最適化する範囲を自分のチーム・自分が関わるサービスのみに留めずに広げていく
基本の基本はだいぶできるようになってきて、自分の守備範囲であれば「いい感じ」に働ける自負はあります。毎日「わからない…どうしよう…」から始まり、やれそうなら自分で決断、わからないなら協力してもらうというのを繰り返し、その守備範囲を日々広げていっているところです。
困難も楽しみ前進していくために
では、次はどうなりたいか?を考えた時、…特に、イメージないんですよね、これが笑
「何かをつくりたい!」とか、「こういう役職になりたい!」とか、特段そういった具体的なイメージがありません。ただ、それでは寂しいので、少し問いを変えてみます。
「じゃあ、次はどうなってくと価値があると思う?」これなら、答えられる気がします。
目の前の状況を、どうしたら楽しく持続的に良くしていけるかを考え、困難があってもなんとか推進していける人 かな、と思います。
思い返すと、前回執筆時のなりたいイメージと地続きになっている節がありますね。
問題が起きたとしても、チームが前進できるように、主体的に現状を整理し、課題解決のサポートをできる人になりたい。
いろんな PJ で経験を積み、自分なりの教訓を得ていく過程で、「サポートする側」から「なんとかする側」になれるといいんだろうなというアップデートがかかった形に見えます。
自分はあまり計画的に生きているタイプではないのですが、芯の部分では実はぶれてなさそうだったのが個人的に意外でした。ちなみに、メンタルは弱い方という自覚はあるので、あまりにも手のつけようのない状況はだいぶ足がすくむと思います。逃げたくなるかもしれません。
なのでそうなる前から、危うい臭いを逃さずに潰していけたらいいなと思っています。(カオスになってしまった後なら、、まあ頑張ってなんとかしましょう。それが仕事なので)
抽象的な視点だと、今後は以下の練度を上げて「状況を良くできる!」と自分で信じられた活動を続けることかなと考えています。
- (モヤ) まだうまく言葉にできないモヤッとした気持ちを認識する
- (目標) モヤから、みんなが喜ぶ「なれると嬉しい状態」を見つける
- (課題) 今の戦力・システム・組織構造を踏まえ、進路を阻む要因を洗い出す
- (計画) 今いるところから「なれると嬉しい状態」に向かうための作戦を立てる
- (合意) 「なれると嬉しい状態」にみんなで向かうための説得材料を揃え、賛同してもらう
- (実行) チームの健康状態に気をつけつつ、やり遂げる
- (効果) やった結果「本当に嬉しい状態になったか?」を確認する
- (強化) 一連の活動を振り返り、チームで次に活かせる学びを得る
偉そうに書いてますが、正直まだまだできないことだらけです。状況に応じてうまく人を頼りつつ、自分で決断できるところは決断して、少しずつできるようになろうとしている最中です。
個人的には、「せめてスピードは速く」は強めに意識しています。そして、振り返りは忘れずに実施して、成功も失敗も糧にしていけるチームにしていけると良いなと思っています。
直近の課題は「モヤっとした気持ちを上手に使うこと」
自分は、神経質で細かいところをものすごく気にする人間です。ずっとこの性格が嫌で、なんだか生きづらいなと思っていました。
ですが、これは人が気づきにくい改善点を見つけられるという特性でもあると、最近ようやく思えるようになってきました。なので今後は、日頃から感じるモヤモヤを無かったことにせず、「何か良くできるヒントなのではないか?」と向き合える回数を増やしていきたいと思います。
また、自分以外にもモヤモヤを持ってそうな人が、素直に言ってくれるようなチームの文化を作っていくのもできればいいなと思っています。
ただ、その文化作りも始めるにはまず自分から、ということで。 1 日 1 善を目指し、始めていこうと思います。
さいごに
4 年半を振り返る中で、いろいろ学んだことやできるようになったことはあったんだなと再確認できました。ブログを書くというのは学びを棚卸しできるいい機会なのかもしれませんね。
読んでくださった方が、明日から気持ちや行動がなにか 1 つでも変わりそうなヒントがあったのなら、こんなに嬉しいことはないです。
次は、いつブログを書くことになるでしょうか。
その頃には、自分がいい感じにやれる範囲が今より少しでも広がっていることを願って、また日々の仕事をコツコツ進めていこうと思います。
おまけ
長かったですよね!すみません!
あと、なんだか真面目でストイックな印象を与えてしまったかもしれません! あの、、そんなことないんです。。
「いやー、こんなこと書いちゃったけど、実際やれるのかわからないな。
口だけになりそう。書き直そうかな」と何度も考えました。
正直、できない日の方が多いと思います。 その中で、今まで 0 回だったのが 1 回になり、いつか習慣になったらいいな、くらいの気持ちです。
普段はこんなゆるい服着て働いてます。
皆さんも、自分が決めた働き方で、無理ない範囲でちょっとずつやっていきましょう🍌












