自分自身の意識改革にて成果を上げたPMの話「研究発表会vol.04〜toyokawa編〜」

Date
September 30, 2023

はじめに

どうもこんにちは。年末に近所の友だちと集まってラップバトルを開催することになりDJかくれんぼと名付けた豊川です。

#参加者全員ラップやったことないというのは内緒

さて、今日は先日開催されたオフ会2023@愛媛にて、私が研究発表した内容の一部をご紹介いたします。

日々をしっかり振返ってみよう

オフ会幹事や広報メンバーから「PMとしての研究発表」をよろしく、と頼まれていました。「PMとしての研究発表か」と正直悩みました。

何話そう。

日頃PMっぽい仕事をしてるけど、PMができていると思ったことがないので、なおさら悩みました。そして結果として導き出されたのは「オフ会ギリギリまで発表のことを忘れて、仕事をやりきった振返り」を話すこと。何話そうか決めてそれに合わせてうまく仕事こなすというのが性格上できないので諦めました。

ここからは実際に発表した内容の一部となります。

3ヶ月でPJは変わる〜意識を馬鹿にできない話〜

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この発表はあくまでも直近3ヶ月、私がやったことに対しての振返りがメインとなります。PMとして「このフレームワークが良かった」とか「この手法が良かった」というテクニカルな話は一切出てきません。

仕事や顧客に向き合うに当たってのメンタリティの話が中心となるので、むしろPM以外の方でも共感いただけるかも知れません。仕事での行動を変えていきたいと思っているけど、どうしたらいいか分からない、という方は是非読んでみてください。

3ヶ月前の話

私が関わるPJでシンプルに「いただいているお金に対しての価値を提供できていない」という課題がありました。例えばメインの仕事が「報告ばかりの会議に参加する」ことになってしまっていたり、「話すことがなくて会議の頻度が減っていく」というようなことが起こっていました

その他にも、開発自体のスピードは決して遅くないのだけど、顧客から「コスパが良くない」というような話があったり、作っているプロダクトが思ったように使われていないというような課題もありました。

タイトルである程度察しがつくかとかと思いますが、この状況を3ヶ月で改善しました。もちろん完璧に解決したわけではないですが、私の主観ではかなり変わったという感覚はありますし、関わるメンバーからもPJが変わったという話をもらいます。

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どんな方法でPJを改善したのか?

結論としては4つの意識を変えることを意識しました。

#なんか自己啓発本っぽい雰囲気が出てきた

  1. 空気を読むのをやめる
  2. 曖昧な状態にするのをやめる
  3. とにかく巻き取る
  4. 周りを巻き込む

1.空気を読むのをやめる

「空気を読む」というのは今回のPJに限らず、日常でよくあることですよね。それをやめるように意識しました。自分がよくやってしまう「空気を読むムーブ」の代表が以下の3つです。

いらぬ気遣いをするとき

「これを言うと場を乱すなぁ」とか「〇〇さん忙しそうだから言うのやめとこ」というようなものです。一見気遣いだったり、優しさのように感じることもあります。

なんとなく同調しないといけないようなとき

「(あんまり共感できてないんだけど)そうですよね」とか「(モヤモヤするけど)無言でやり過ごす」というものです。「Yes」と言っておいたほうがいい空気感ってありますよね。

自己防衛をするとき

「知らないことを知られたくない」とか「頭悪いと思われると嫌だなぁ」というものです。ついついやってしまう知ったかぶりです。

一緒に働く人達から嫌われたくない、とか、自分が傷つきたくない、というのを恐らく無意識に考えているのだと思います。3ヶ月前の私のメンタリティとしてはまさにこれでした。自分でも薄々気づいていました。

それで「どこを向いて仕事をしているのか?」「自分はなんのために仕事をしているのか?」ということを考えました。そして気づいたことは「顧客に向き合って仕事をすること」と「顧客が成し得たいことに全力で取組むこと」でした。

それに気づいてから、自分が傷ついたり、多少変なやつと思われても、感じたことや疑問は素直に投げかけるようにしてみました。

色々なことを質問するようになってから、今まで知らなかった情報が入るようになりました。新たな情報が入るとそれに対して疑問が生まれ、それをまた投げかけることで更に新しい情報が入ってくるという好循環が生まれました。

また、率直に投げかけてみて感じたことは、相手も嫌な顔をせず率直に答えてくれるということ。これまで不安に感じていたことの大半は杞憂だったということです。

2.曖昧な状態にするのをやめる

空気を読む話と似ていますが、仕事をしているとよくある光景として「着地点が定まらないまま話が終わってしまう」というのがあるかと思います。打ち合わせを終えてみて「あれ結局何が決まったんだけ?」みたいなことが日常茶飯事。

これもその場でモヤッとしたことに切り込まず、そのまま放置してしまうというのが主な原因でした。行動できない理由は「モヤッとしているのが自分だけかもしれない」という感情に踊らされてしまうから。

でも、これまで仕事をしてきた経験では「自分がモヤっている場合、大抵他の人もモヤっている」ということ。それであれば長年の勘を信じて「積極的に切り込む」というように意識を変えました。

#力技にも程がある

切り込んでみると意外と悪いことは何も起こらないことがわかります。むしろこれまで溜め込んでいたモヤモヤが解消され仕事をする上で無駄なストレスはなくなりました。また、何より曖昧な状態が解消されるので、次の仕事が明確になりました。

3.とにかく巻き取る

次の仕事が明確になると「誰がその仕事をやるのか?」となります。それがやったことがない仕事だと勇気が必要です。

そんなことが頭をよぎると「誰かがやってくれる」精神になるのですが、よくあることとしては、仕事が宙に浮いて結局誰がやるのか分からずそのまま放置されてしまう、です。

せっかく仕事を作ったのにそうなるのは勿体ないです。ということで一旦自分がボールを受け取り、動ける範囲で動こうと意識しました。

そうすると当然ながら自分がやるべき仕事は増えます。細かい話にはなりますが、元々ある顧客のプロジェクト全体管理を0.5人月、その顧客のあるプロダクトを0.5人月で請けていたのですが、仕事が増えた結果、前者の全体管理に1人月を振り切る形になりました。

これは「嬉しい」結果でした。というのも前者の方がより広い範囲を見るポジションになりますし、シンプルにしくみ製作所として発注量が増えることとなり、このあたりから色々と意識を変えた成果が感じられるようになりました。

また、やったことがない仕事も巻き取ることでその領域の知識がつき、業務範囲も広がりました。

4.周りを巻き込む

とはいえ、やはりキャパシティには限界があります。

それから別観点にはなりますが、空気を読まず、エネルギッシュに切り込む動きを意識し始めてから「自分だけが突っ走ってないか?」というような気持ちにもなってきました。

社内にもプロジェクトの仲間がいるので、シンプルなキャパオーバーと孤独感を解消するために、「悩まず」「腹を割って」「内外問わず」周りを巻き込むことを意識しました。

例えば、これまで深く会話をすることがなかった別のベンダーの担当者や、直接的には関わることがない別のプロジェクトの顧客担当者に話しかけて、「自分はこんなことを考えています」「こんなことで悩んでいるので助けてください」というような話をしてみました。

#もちろんもう少し具体的に話してますよ

それから、しくみ内部のメンバーにも正直無茶振り同然のお願いをしまくりました。

それでも内外問わず皆さん真摯に応えてくれて、仕事が分散できただけではなく、これまでよりもより強い絆ができたと思っています。

3ヶ月後にどうなったか?

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そんな意識改革を行って3ヶ月、どうなったかというと。

まず、報告ばかりの顧客との打合わせが、議論が中心となる活気のあるものに変わりました。また、話す内容がなく会議ペースが落ちていた点についても、逆に話が増えたことで会議の開催頻度が上がりました。

会議が増えた、と聞くと仕事が進んでないと思われがちですが、そんなこともなく会議の中で意思決定がなされる様になったので、むしろ仕事のスピードは上がりました。

作ったプロダクトが使われていない問題については、これまで「しくみ製作所は開発を担当、顧客は企画を担当」ということで明確に役割が線引されている状態だったところを、こちらからも企画を投げかけられる雰囲気に変わり、より幅広く顧客のサポートができる体制となりました。

まとめ

今回挙げた4つの意識改革は現在も続けています。オフ会から早1ヶ月が経過しましたが、日々改善が図られている感覚です。

正直ここに挙げていない意識改革はもっとあり、話は尽きないのですが、一旦このあたりで締めたいと思います。

実は次回の研究テーマは決めていて「しくみがやっている組織運営方法を顧客の組織にTTPしたらどうなるのか?」というのをこっそりやっています。このあたりの成果が発表ができるようになったらみなさんにもお知らせしたいなぁと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

それではまたお会いしましょう、またね~。

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