多様な技術やサービスに触れられる環境が魅力・今後も様々なことを自分で設計しながら楽しみたい「メンバーインタビュー〜timai編〜」

Date
January 25, 2023

しくみメンバーの魅力を伝えるインタビューシリーズ。 第7回は、意外なきっかけがエンジニアへの後押しとなった ”timaiさん” です。

日頃の謙虚なtimaiさんからは想像できない歩みに驚きつつ、着実にエンジニアとしてのキャリアを積み重ねてこられたこれまでを語っていただきました。

メンバーがこれまでの歩みを振り返る形でご紹介いたします。

理想の実現の前に適正を知ること

小学生の時に観たディズニーの「トロン」という映画が、私のプログラミングの原点です。盗まれた開発データを取り返す為に戦いを挑んでいくというストーリーですが、コード書けるのすごい!ハッキングかっこいい!なんて感動したのを思い出します。

中学生で初めてPCを買ってもらいました。MSX2というディスプレイのないPCです。本当はスーパーファミコンも欲しかったのですがさすがに2つはダメで、ゲーム三昧になるのならという親の思惑もあったのかもしれません。

当時は雑誌に掲載されているコードをそのまま打って、動いて感動!みたいなのを繰り返していました。今だと簡単にコピーできますが、もちろん一文字でも間違ったら動きません。正確さがないと動作しないことも学べていたのでしょうが、打つコードも段々長くなっていき、まだインターネットも今ほど十分に普及していない時代なので、曖昧なエラーメッセージを調べることもできません。手強さもあり、高校で一旦PCから離れました。

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映画が好きだったので映画部なんかを希望していたのですが、なかったので演じる側へ。そう、演劇部です。今でも忘れない「羞恥心を消す」という稽古。当時は何の抵抗もなくできていたのが不思議な内容です。

  • 校門前で、登下校中の全校生徒にエチュード(即興劇)を披露する
  • JR車内で先頭〜最後尾まで、面識のない乗客に挨拶してまわる

こういう稽古があったからなのかどうなのか、高校2年の時に廃部になり、裏方としての役割のみで帰宅部を余儀なくされましたが、演劇とはこの後また出会う運命となります。

進路を決める際にもう一度プログラミングしたいと思うと同時に、先生からも手に職をつけることを強く進められ、コンピュータ専門学校へ進学しました。実家を出て、新聞奨学生として働きながら。チラシの折込から朝刊の配達、学校から帰宅してまた折込、夕刊の配達や集金等、睡眠時間3時間程度で休み無しを1年間勤めあげました。今思い出しても本当にキツくしんどい時期でしたね。

学校では、本格的にコードを書いていました。数十台並んでいるPCを見るだけで嬉しかったです。思い出すのはアセンブラという言語を読み解く授業。1,2分でできる人、1日かかってもできない人、この時に努力以前に向き不向きがあるんだということを学んだ気がします。ここで素質がないと感じていたら、おそらく私は辞めていたでしょう。当時は人生で初めてと思うくらい勉強していました。試験の結果が上がっていくのが嬉しかったですし、無理矢理ではなく、好きなことができていて、自ら自然と集中していたのを覚えています。そしていい先生にも出会えました。

「コンピュータの仕事は増えているし、これから職がなくなることはない。いつでもできるから、もしやりたいことがあるなら今やってほしい」

そして卒業後、私は劇団へ入りました。(笑)

運命の配役が教えてくれたもの

チラシを見て応募したミュージカル劇団。ここでしばらく稽古をさせてもらっていて、今はもうない関西の劇団へ移りました。給料をいただくことはできないのでアルバイト生活でしたが、歌って踊って芝居して、何度か主役もさせてもらえて本当に楽しかったです。新聞配達から解放され全ての事がバラ色に見えていたのもあったでしょうね。4年この生活を続けていました。

そんなある日、私にエンジニアの役が舞い込んできました。役作りの為、私はエンジニアのアルバイトに行くことにしたのです。それはMicrosoft Accessを利用した開発だったのですが、エンジニアとして初めてお金をいただいた経験となりました。本当に久しぶりのプログラミングで、何年も経っているし違う技術ではあったのですが、応用できることもあり純粋に楽しめました。

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いただいた額の多さにビックリしながら、無事できたという達成感が私をプログラミングの世界へと後押しします。これこそが、劇団生活に区切りをつけるきっかけとなったのです。

最初にお世話になったのは、一般ユーザー向けのサービスを提供する企業で、Web系のバックエンド・フロントエンドの開発を5年程経験しました。専門書籍もあまりない時代です。コードリーディングとひたすら先輩から学ぶことを繰り返していました。新しいことを覚えていく喜びに満ちた毎日を過ごします。

その後少しずつスマホが普及し始め、アプリ開発にも挑戦したいと思うようになりました。同時に、同僚のフリーランスのやりたいことを思うように進められる環境やその収入に憧れを抱き、個人での開発を始め、独立しました。

まずは、ランチャーアプリ。続いて、少ない手順でテキストが送信できるエバーノートのアプリを作成。Webでもサービスを公開し、5つ以上譲渡もしました。大変ながらも順調ではありましたが、ぼんやりこのままでいいのかなという疑問が湧いてきます。自分一人で同じ環境に居続けることに少なからず不安を覚えたのです。

「勉強や知識習得の意味でもしっかり企業に所属したい」

「幅広い領域の技術を学んでいきたい」

フリーランスの集まりはあったものの、そこまで横の繋がりは深いものではありません。日々キャッチアップしながら、自分の技術力をより高めていきたいと純粋に思いました。ただ、今までの働き方自体は気に入っていたので、当時はまだほんのひと握りであった「リモート」「フルリモート」の求人を探し始めます。

多様な技術やサービスに触れられる環境で

いくつかの面談を通して、しくみに決めた理由は3つあります。

  • 社内のことを包み隠さずオープンにしていて好感が持てた
  • 戦略的であった
  • 自社サービスと受託の両軸があり様々な開発環境での経験が積めそうだった

まず、hozumさんのブログを拝見した際に作りたいプロダクトの話を代表のkurumaさんとしていたやり取りをそのまま掲載していて、こんな普段の様子を飾ることもなくさらっと見せてくれるんだ、と印象深かったんですね。きっと社内もこんな雰囲気なんだろうなと想像することができましたし、働きやすさを感じました。

そして、そのやり取りそのものが戦略的であったことも好印象でした。一つ一つのプロダクト開発について、かなりの議論と準備をしていることが伺えました。当時はどこも闇雲に開発してるイメージが強かったんですよね。そこに多少なりとも疑問を感じていたので、強く心に刺さったんだと思います。

今回の転職の目的は、知識の習得を進めながらしっかりスキルアップすることもあったので、どのようなサービスを展開しているかも重要なポイントでした。自社のプロダクトだけでは学びが限定されることもあるなと、プラットフォーム(WEB/アプリ)関係なく、色々な開発に着手できそううなしくみ製作所はありがたい環境だと思いました。

お話しを通しても、エンジニアの皆さんの底力を感じていました。なんて言うんでしょうか、「なんでもできる会社」みたいなイメージです。今でもそれは変わらず、挑戦もさせてもらえるし、とにかく優秀な方が多く心強いですね。

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入社してから半年は、2社のアプリ開発(Android/Java)をやっていて、とても大変でした。こちらでコントロールできることも限られていた為、何かあると作業時間が短縮されるようなこともありましたが、ここで余力を考えて計画することの大切さを学びました。

その後は2年程、Web系のバックエンド・フロントエンドを担当し、長期的に携われる環境ならではの気づきもあり、より丁寧に課題に向き合っていきたいと思うようになりました。途中、担当の方の異動でPJの進め方にも変化がありましたが、愚直に取り組めたなと思っています。

現在は、一般ユーザー向けの学習サービスを提供する企業のWeb系バックエンドとフロントエンドを担当しています。主には機能追加の設計・実装や、チームのアウトプットについて品質を担保すること、チーム内の技術課題を解決することですね。

品質や改善を重視しているプロダクトなので、時間をかけて試験やリファクタリング作業が行えることが魅力です。ただ、プロダクトの大きさに比例して暗黙知が多く、技術レベルも高いため、メンバーの入れ替えに柔軟な対応ができないこともあります。ここらへんを解消することも直近の課題だと感じています。ゆくゆくは、一定領域の機能開発について、要件定義から開発、試験まで全てこちら側に任せてもらえるといいな、とそんな働きをしていきたいですね。

あと、モバイル経験が豊富なエンジニアを集めた「モバイルハブ」にも所属しており、モバイル(主にスマホ、タブレット)アプリとその周辺技術に関するキャッチアップとナレッジの蓄積、共有等の勉強会を実施しています。メンバー同士の繋がりからたくさんのことを学べていますし、その機会自体を自分達で作ることができています。

こうした日常を噛み締めながら、このインタビューを通して、自分のこれまでのエンジニア人生を振り返ってみると、時の流れと共に当たり前ではありますがエンジニアにとって随分と良い時代になってきたと思っています。宣言的UIの開発方法が広まり、言語を超えて実装方法が似てきたことで開発がしやすくなりました。効率化も進みました。一つの言語を極めて、その後ある程度横展開できて流用も可能です。これらの後押しと会社からいただいた環境を活かしながら、今後もエンジニアとして成長していきたいと思っています。

シンプルだけど「生活にメリハリをつける」がルール

リモートワークなので、仕事とプライベートの切り替えをしやすくすることを心がけています。ささっと外出して用事を済ませたり、散歩したりしながら、あとは仕事するのみです。

朝は雨の日以外は毎日、Podcast消化時間として5,6kmウォーキング、ジョギングしています。主にはテック系を聞きながらですが、たまに違うものも取り入れたりしながら気分転換します。 お昼のルーティンは必ずプランクを5分間すること。腰痛持ちなのでインナーマッスルを鍛えるために始めたのですが、もう4年以上続いていますね。だいぶ症状がよくなってきました。このお陰と思いたいですね。

終業後は、個人開発サービスを対応します。アプリやライブラリの開発は今後もコツコツ進めていきたいと思っています。

考えてみれば演じることからは随分離れてしまいましたが、映画やドラマの鑑賞も好きですね。ここ数年で演技力がとてもついたと思う大泉洋さん、佇んでいるだけで雰囲気を作ることができる古舘寛治さんに注目しながら応援しています。森博嗣さんのミステリィ小説を読みながら就寝するのが日課です。

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私にとってリモートワークはベストな環境だと言えます。ワークライフバランスをどう整えるか自体、自分で好きに設計することができますしね。休日は六甲山系を登山したり、ハンターカブで遠出したり、共に暮らす猫3匹をRICOH GR IIIで撮ったりしながら過ごしています。

個人の意思を尊重してくれる ここで成長し続けたい

しくみの魅力はたくさんありますが、一番は個人レベルの意見や希望を重視してくれるところでしょうか。会社最適での配置を考えながらも、強みや自分のやりたい領域を伸ばせられる自由な環境だと思っています。技術のキャッチアップに前向きな方は、是非一緒に切磋琢磨したいです。

仕事の上ではお客様、そして自分自身のことも大事に考えて動けることが重要だと思っています。お客様については信頼を失ってしまうと取り戻しが利かないくらいのリスクになってしまうので、開発そのものの品質や速度等もありますが、やり取り一つとっても丁寧に行わなければなりません。ここらは当然のこととして、自分自身についても冷静に見ていけるといいなと思っています。過剰に頑張りすぎる、あとは頑張りすぎないも。自分と対話しながら、バランスを考えて動ける人が、特にリモートワークには向いていると思います。

私もこれらを忘れず、今後もエンジニアとして幅広い経験をしていきたいと思っています。お客様に近いポジションだからこそ見える課題に注目し、現場からの提案を重ねていきたいです。

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