PJをリードできるメンバーが継続的に生まれる環境をつくるための「PMコーチング」をご紹介

Date
February 15, 2023
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はじめに

コーチングとは一般的に「相手が持っている力や内面にある答え、可能性等を最大限に発揮できるよう支援する目標達成手法」だと言われています。話に耳を傾け対話を重ね、時には提案したりしながら、相手が状況に応じて自ら考え行動することをサポートしていきます。 昨今、ビジネスにおいてもコーチングが用いられ、モチベーションを高めるコミュニケーションのひとつとしても注目されてきましたが、しくみ製作所でも様々な場面でコーチングを実践しています。いくつかご紹介してきましたこれまでに続き、今回は「PMコーチング」についてです。メンター、メンティーそれぞれの目線でお届けいたします。

PM不足解消のために教育環境を整えたい

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みなさん、こんにちは。今回PMコーチングのメンターを務めました穂積です。この度実施したPMコーチングの目的や具体的な手法についてご紹介いたします。

メンティー同士の交流も作りながらの実践

今回この取り組みを始めた理由は、プロジェクトをリードできるメンバーが継続的に生まれてくる環境を作りたかったためです。IT界隈的にもプロジェクトを適切にリードできる人材は不足しており、外部から採用するより内部で成長できる環境を構築したいと考えました。

まず、開始するにあたり、最初にゴールを示します。 具体的には「プロダクト作りの心得」と「PMの成果物リスト」を作成し、コーチングを受けるメンティーがPMの理想像や具体的な成果物を把握できるようにしました。

実際に作成したプロダクト作りの心得は次の通りです。しくみ製作所のプロダクト作りで大切にしている考えを文章化したものです。

プロダクト作りの心得
プロダクト作りの心得

また、PMの成果物リストはこのような感じです。実際のコーチングでは、開発に近いプロダクトバックログから着手し、機能一覧、ユーザーストーリーマップと段々と上流工程に取り組めるようにしました。

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そして、OJT にて進めていきます。 具体的には、メンターがPMをしていた既存プロジェクトにメンティーが参加し、段々と実業務をメンターからパスするようにしていきました。

また、週に一度他のコーチンググループと共同で振り返りを実施し、同じように PM を目指すメンティー同士で情報交換をできる場を設けました。振り返りでは、発生した問題とその対処など具体的な事例に基づいた共有がされており、1つのプロジェクトで体験できるよりも多くのケースを考えることができたのではないかと思っています。

上記のような取り組みを約半年に渡って実施しながら1人プロジェクトぐらいの規模であれば任せられると判断し、メンティーである kitazumi さんは無事卒業となりました。

共に成長できる関係を目指して

最初にプロダクト作りの心得を作成したのは良かったのかなと思っています。振り返りの会話は具体的な事例からスタートするのですが、最後には心得に帰着するような話になっており、どの方向に向かえばいいかという指針になったと思います。実はこの取り組みが始まる前は、「成果物が作れればいいじゃないか」という考えもあったのですが、そうでなかったと反省しました。 一番は、できることが増えていくメンティーの様子がとても嬉しかったです。私は趣味で Splatoon のコーチングもしているのですが、他者の成長を身近に感じながら、少しでもその成長に関われることの喜びはとても大きく、やりがいにつながっています。同時に自分もさらに成長し、提供できるものを増やしたり、関わり方のブラッシュアップをしながら、今後もメンティーと共に切磋琢磨できたらと思っています。

ユーザー目線を忘れず、有用な情報を活かしていきたい

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こんにちは!この度、PMコーチングを受けました kitazumiです。 半年を振り返りながら、参加のきっかけや日々の気づき等をお伝えできればと思います。

業種の全く違う前職での話になりますが、以前からチームの運営管理を任されていました。 チーム運営では、目標をクリアした時の達成感、先回りしてメンバー全員が働きやすい環境を作ることの充実感をとても魅力的に感じていましたので、今回もそれを活かす場面があればと思い参加しました。

またプロダクトを作るにあたり、顧客やエンドユーザーの声や想いがある程度聞こえる中で開発を進めていきたい、という気持ちがあります。いろいろな需要を探り、最適な選択をすることにより質の高いプロダクトを作りたい!という思いが強くありました。

コーチングがもたらした日々の変化を大切に、挑戦を続けたい

まず土台の考え方として「エンドユーザーの目線で考える」ということを実践できるようになったことでしょうか。これは新しく機能を追加する時、何か不具合が起こった時などに「このプロダクト(機能)の目的は何なのか?」「これによってどのようなメリット(デメリット)が発生するのか?」と問うことによって、ユーザー目線を忘れないようにする、ということです。

初歩的かもしれませんが、開発側から見ていると欠けてしまうこともある視点です。

また、他のコーチンググループとの情報交換ができるようになり、「こんな問題が起こったけど、この対処法で解決できた!」という今後の参考になるケースを多く知ることが出来ました。

プロジェクトの規模感や人数も違いますので、今後に活かせる情報がたくさん得られたと思っています。

現在は既存の開発をほぼ1人で行っているプロジェクトを受け持っており、顧客との打ち合わせや新機能の要件定義、各工程に分け開発の段取りができるようになりました。

次のステップとして、新規立ち上げのプロジェクトでゼロからの開発に挑戦してみたいと思っています。まだまだ反省点も多く独り立ちというわけにはいきませんが、新規立ち上げによって一度ゼロからの工程を経験することにより、新たな視点や発想を見つけていきたいと思います。

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