しくみ製作所代表の車より 今月のつぶやき「2022年度 上期ふりかえり」

Date
October 5, 2022
image

はじめに

しくみ製作所 代表の車です。 「つぶやき」の頻度を抑えてのこの半年でしたが、早いもので上期も終わりを迎えました。上期、どのようなことを行ってきたかに触れながら、下期についても書いてみたいと思います。 お付き合いいただけると嬉しいです。

基礎部分の再構築をした上期

新しいことに取り組みやすい組織を作るため、認識合わせ・基礎的な制度の再構築を行っていました。

特に、会社全体の話をする機会を増やしたことがこれまでとは違っており、取り組めたこと自体は良かったなと感じています。

image

ただ、影響範囲が話している範囲に留まっており、組織全体に広がっていくのはこの後になりそうです。これまでと考え方が実はシフトしているよというのを普通に話していき、日常的な範囲まで浸透させていきたいと思っています。

エピソード

  • 4月
    • 責任ベース → 目的ベース に変更
  • 5月
    • 会社全体の目的整理会を実施
      • 直近は、新しいことに取り組める組織づくりとなった
      • 会社全体に関わるプロジェクトをいくつか発足させた
      • 会社全体に関わるコミュニケーション量を増やすことにした
    • つくらないプロダクト開発
      • 開発の仕事をリネームして、サービスとして育てていこうということになった
  • 6月
    • キープラインの構築
      • これまでの事業計画だと、うまくいくと売上を上方修正する考え方だったところを、売上の目安値を超えるようであれば、新しいことに投資しようという考え方とした
  • 7月
    • つくらないプロダクト開発をもう少し
      • プロジェクト設計書や実際に新しいプロジェクトが来たときの動きを考えた
    • ホラクラシーの改めての日本語翻訳
      • 改めて、憲法を読み直して、ホラクラシーの解釈・運用を検討した
  • 8月
    • プロジェクトの自由化(キープロジェクト)
      • 制度としては、プロジェクトを勝手に作ってOKとした
      • アサインも本人同士で勝手にやろうねという形で自由化された
      • 所属の概念も廃止した
  • 9月
    • 上期のふりかえりと、下期以降の目的整理会を実施
      • 目的整理会自体も3ヶ月に1回とした
    • 報酬プロジェクトの仕切り直し

全体として

  • 会社全体の話をするコミュニケーション量を増やした
    • 日単位でのコミュニケーション機会を作った
    • 結果、基本的な部分の認識合わせがだいぶ進んだ
      • 目的ベース
      • 職種などの考え方
      • ホラクラシーの再解釈
  • 新しい取り組みを行いやすい環境の準備
    • キープラインの導入
    • PJ勝手に始めてOK
    • 所属の廃止・アサインを自由にやろうなど

課題感

  • 意思決定の密室感
    • 会社全体の話をする頻度を上げたことによって、そこに参加している人・参加していない人のギャップが大きくなっている感じを受ける
    • また、ガバナンスミーティング相当の会話が日常的にされるようになってしまい、会社の意思決定の重要なガバナンスミーティングが形骸化しつつある
    • まずは、組織の1階層目/2階層目の認識を揃えることが重要だと思っていたが、2階層目/3階層目などの部分が今度は相対的に弱くなってきていることを感じている
  • 実態を伴うのはこれから
    • 器としては作ったが、実態を伴っていくのはこれからになりそう
    • 具体的な話を通してしか分からない課題も多く上がってくると思うので、今後の課題として対応していきたい

現在のサービスや関連する部分の施策を進めたい下期

image

新しいことに取り組める組織として考えてきたが、新しいことってなんだっけ?というのを改めて話したり、考えたりすることになりました。

全く関係のないラーメン屋とかを始めるのは現段階では現実的ではないので、大きくは今のサービスのアップデート・関連サービスの開発が中心にはなりそうです。

きちんとそういった施策を、協力して進めていくというのが当面の話だよねという感じです。

  • サービスとして改善していくということ
    • つくらないプロダクト開発をサービスとしてバージョンアップしていくしくみを作りたい
    • ロードマップを作り、普通のサービスのようにアップデートしていく
    • 例えば、品質管理をこうしますよ。KPI管理をこうしますよという、理想的な標準形を作って、それらを追加・更新していく
    • 各技術要素をブロックのように育てていき、各プロジェクトで何を導入するかを考えてもらえるようにする
    • ある意味で、本当に「つくらないプロダクト開発」としてアップデートしていく
    • プロジェクトの数ではなくて、サービスを改善するというサイクルを作るのが、下期の目標
    • 外部としては、マーケットフィットをどのようにしていくか、内部としては、チームアップのときの参考指標になるスキル関連の考え方や育て方をどうするかなどを検討することになりそう
  • アイディアを形にするためのツール
    • アイディアを形にするためのツール(Poit)の開発を実施
    • FigJamなどのアイディエーション系のジャンルになるが、これまで考えてきたことを形にするという意味でも、つくらないプロダクト開発を磨くという意味でも、価値のあるツールにしたい
    • SaaSとして展開し、プロダクトを中心としたグロース方式で、国内に限定せずに展開できるかトライしたいと思っている
    • これまで、フルリモートの会社でありながら、パートナーと一緒に営業中心のグロース方式となっていた
    • 組織構造的にも営業中心よりも、プロダクトを中心としたグロースの方が合致率も高く、考えてきたグロース方針に近いので、トライしたいと考えている
  • プロジェクトを中心に、組織運営はコンパクトに
    • 組織運営に割くエネルギーを最小化し、各種プロジェクトにエネルギーを割いてもらえるようにしていく
    • 組織運営は、ホラクラシーのロールが中心になるが、ロール自体を最小で階層も浅くし、必要最低限の小さな形としたい
    • ロールに就く人は会社のそのロールの代表として活動してもらい、全体として20-40%程度にコンパクト化できないか実験したいと思っている
    • ロール外の活動はプロジェクトに全て当て、ロールよりもプロジェクトを全面に押し出す構成にしたい
    • ロールに就かない人は組織運営的な、煩わしさも減るし、サービス価値を高める活動にエネルギーを割いてもらいたい
    • 逆に参画してもらえる人とはコンパクトになるので、コミュニケーション密度も上がるのではとも思っている

さいごに

いわゆる「会社」っぽさをコンパクトにして、サービスとしては全体として改善していくという形で、組織運営/サービスの全体/個別感が逆転していく構造にあるかもしれないです。組織的には、ホラクラシーのカバレッジも下がるので、昔っぽい感じに戻っていくかもしれないなと思っています。

また、サービスとしての理想形はアップデートがかかるものの、実際の今の仕事にすぐに入るかというと、それはそれで難しいかなとも思っています。プロジェクトの新陳代謝や、各プロジェクト毎に取捨選択していくことになると思います。

私も会社の代表としての活動もやりつつ、個人で自由に動くイメージの活動を増やしてボトムアップで改善していきたいなと思っています。

🖋
新着記事