こんにちは、しくみ製作所で組織基盤のリードを担当していますnissyこと西原です。
今回、ホラクラシー憲法5.0を日本語に翻訳する機会があったので、記事を書いてみました。
ホラクラシーとは?
ホラクラシーとは、Brian Robertsonによって開発された、分散型マネジメントや組織の統治手法の一つで、ヒエラルキー型の管理とは異なり、権限や意思決定を自己組織化したチームに分配するように主張しています。
このホラクラシーの中核となるルールやプロセスを記したものがホラクラシー憲法であり、2022年現在の最新バージョンは5.0で、こちらのリポジトリでクリエイティブ・コモンズ表示 - 継承 4.0 国際 ライセンス(CC BY-SA 4.0)で公表されています。
しくみ製作所におけるホラクラシー運用の歴史
しくみ製作所では2019年3月から組織運営にホラクラシーを取り入れ始め、地道なガイダンスや勉強会といった活動のおかげもあり、2022年現在では社内全体に浸透するまでに至りました。
導入当時はホラクラシー憲法のバージョン4.1(2015年6月リリース)を参照していましたが、2019年9月にバージョン5.0ベータ版がリリースされ、11月にnunukimさんが日本語に翻訳されていることを知り、2020年1月頃から5.0ベータ版を参照するようになりました。バージョン5.0は2021年6月にリリースされていたのですが、なかなか追従できておらず、今年の7月に日本語訳して追従することにしました。
憲法原文の翻訳
私は特に英語が得意というわけではないので、翻訳にはDeepLとnunukimさんの5.0ベータ版の訳をフル活用させていただきました。笑
翻訳するにあたり、特に気をつけた点は以下の2点です。
- できるだけ原文に沿った訳にすること
- 独自の解釈を加えないこと
特に2点目については、憲法の翻訳ということもあり、社内で数名とも意見交換した上で、偏見が入らないように気をつけました。
翻訳したものはこちらで公開されています。
今後の展望
しくみ製作所では、ホラクラシーを導入してから3年ほど経過し、憲法自体の翻訳もすることで理解も深めてきましたが、ホラクラシー憲法自体への歪が大きくなってきました。
具体的には
- パートナー全員に憲法の理解と運用を求める重たさ
- 組織構造と会議体が密結合となることによるコミュニケーションの取りづらさ
などが挙げられます。
現在、この歪に対処すべく独自のライトな憲法を考案中で、そちらについても近いうちに共有できればと思っています。
おわりに
今回、ホラクラシー憲法を翻訳したことで、ルールやプロセスについての理解がより深まったと感じました。今まで日本語訳しか見たことがなく、不明瞭な点がある方には原文を読んでみることをお勧めしたいと思います。
5.0ベータ版の翻訳を先駆けていただいたnunukimさんには、この場を借りて、お礼申し上げます。
また、日本語訳に関して、問題点や改善点等ありましたら、こちらのリポジトリへフィードバックいただけると嬉しいです。
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