実務ゼロからのスタート「ポテンシャル枠奮闘記〜sakamoto編〜」

はじめに

はじめまして。2020年12月よりしくみ製作所でエンジニアとして働いているsakamotoです。

しくみでは現在ポテンシャル(実務未経験)採用制度が走っており、私はその第1号として入社しました。

制度全体の概要は加茂さんの記事を、教育体制については吉次さんの記事を見ていただくとして、今回私からは「エンジニアになろうと思ってからなるまで、なってみて今何を感じているか」について振り返り、共有したいと思っています。

同じ様に未経験からエンジニアを志す方や、エンジニア教育を行っている方々の参考になれば幸いです。

エンジニアになるまで

経歴

私は現在30歳でして、ざっくり以下の様なキャリアを経てきました。

  • 1社目:銀行法人営業(5年間)
  • 2社目:ITベンチャー管理業務(財務・経理・労務)(2年間)
  • プログラミングスクールで学習後、しくみ製作所に入社(約半年)

大学は経済学科を卒業したこともあり、新卒後一貫して金融関係の仕事をメインに働いてきました。正直銀行で働いていた時はあまり面白さを見出せなかったのですが、2社目で事業会社の財務業務を担当して、「お金の面から事業や世の中を理解する」ことは面白いなと感じる様になり、社会人の最初のキャリアとして金融を選んだことは良かったなと今では思っています。

エンジニアを志した理由

そんな私がなぜエンジニアを志すに至ったかというと、「自分はどう働きたいのか?を考え抜いた結果、今の自分にはエンジニアキャリアが最も適していそうだった」という理由になります。ざっくりしすぎているので詳細に説明します。

image

2社目の在籍中に一度経理職で転職を試み、数社選考を受けたのですが、落ちる理由が必ず「経理職としてどうなりたいかが見えてこない」というものでした。これに対しては非常に納得がいっています。というのも、私自身「経理職としてやりたいこと」は特にないなあ、と感じながら転職活動を行っていたからです。

7年程度社会人をやる中で、「やりたいこと」は自分の中に存在しないな、と思っていましたし、これは傲慢なのですが「それの何が悪いのだろうか?責任感さえあればある一定のパフォーマンスは担保されているので問題はないのでは?」とさえ思っていました。

しかし実際に選考の場ではそれが求められている。面接で綺麗に喋りさえすれば選考は通るのかもしれませんが、思ってないことを喋ることはしたくない。同時に、自分自身心の中に「やりたいと思えることに熱中している方が健やかだしパフォーマンスも当然上がるのでは・・・」という思いは少なからずあるものの、それを見ない様にしているだけ、ということにもこの時気づかされました。

この転職活動を通してようやく、「やりたいこと」に対して自分なりの解答を持たなければ、自分は企業に、社会にとって魅力的とは言えない、そして一生「なんだかなあ」と思いながら生きていくことになるぞ、という現実に目を向ける様になりました。

ここからようやく徹底的に自己内省し、自分がどうありたいのかを以下の様に書き出しました。

  • ミッション・ビジョン・カルチャーに共感できる会社で、それらを「信頼すべき判断軸」という前提で仕事に取組みたい。
  • 上記思想が会社に浸透していて欲しい。もしくは浸透させる必要があることに自覚的な組織であってほしい。
  • 心理的安全性が確保されている状態で働きたい。
  • 事業やプロダクトに極力直接的に関与したい。
  • 個人成果より、チームで動いて成果を上げる働き方がしたい。
  • 大企業よりは中規模程度の企業(30~100名程度)の会社で働きたい。
  • 組織に属することは好きだが、組織の経営にリスクが生じた際、自身の人生のリスク管理として転職がしやすい人材でいたい。
  • 一緒に働くみんなが楽しく仕事をしていてほしい。
  • 自分の思想や行動が、他者に対して良い(啓発的な)影響を与えられる人間でいたい。
  • 何かのプロフェッショナルになるよりは、広範囲な業務に触れていたい。
  • 将来子供が生まれた時に、「仕事って楽しそう」と思われる様に自身が過ごしていたい。
  • 子供が自分を見て「学ぶ」という行為が楽しいことだと思う様、日々能動的に学習していたい。

これだけ願望を出すことができたので、次はこれらを一番多く叶える可能性が高い仕事はなんだろう?ということを考えはじめました。

そして自身のこれまでのキャリアや年齢、市場の需要等を踏まえ、自身のこうした欲求を一番多く満たす可能性が高いのは「エンジニア」かな、と思い、興味を持つ様になりました。

30手前でこうした決断をしたことについて、周囲から「勇気ある決断」の様に言われることが多かったのですが、個人的にはこうした思考を踏んで決定しているので、「幸せになるための最も保守的な決断」だったと思っています。

エンジニアになるまでの過程

上記の様にエンジニアに興味を持ったのが2020/2頃でした。その後しくみ製作所で働き出したのが2020/12です。

image

その間は以下の様に過ごしていました。

  • 独学と情報収集(2020/2~2020/5)
  • progateで学習を始めつつ、エンジニアやキャリアカウンセラーの友人に相談していました。色々なアドバイスをもらいましたが、総合すると「努力し続けられそうならいいんじゃない?」という意見でした(正直全ての仕事がそうであり、だからこそやりたいことがあることが大事なのだと思います)。

    この時に学んでいたことは本当に基礎中の基礎ですが、上手くいかないことに対して一つ一つ可能性を潰していけば正解にたどり着く感覚に楽しさを覚え、エンジニアへのチャレンジを決断しました。

  • プログラミングスクール学習期(2020/5~20207)
  • 前職を退職し、大手プログラミンスクールに通っていました。スクールではHTML, CSS, Ruby, Ruby on Rails, JavaScript, jQueryの基礎(progate以上実務未満)を学びました。progateをやっていたからか、特に詰まることもなく順調に学習は進みました。

    スクールはそれなりに金額もかかるのですが、「学ぶべき基礎がコンパクトにまとまっていること」、「同期ができること」の2つに価値を感じて私は通うことにしました。結局「独学で学ぶ力」がエンジニアをやる以上必要ではありますが、学び始めは非効率になってしまうことも多いと思うので、金銭的余裕がある未経験の方はスクールに通うことを個人的にはおすすめします。

  • 就職活動期(2020/8~2020/11)
  • スクールが転職エージェントも担ってくれていたので、引き続きサポートを受けながら転職活動を始めました。

    ずっと無職の状態なので当然焦る気持ちもあったのですが、せっかくちゃんとキャリアを選び直す選択をしたのだから、じっくり納得のいく就職活動をしようと思い比較的ゆっくりと動いていたかと思います。

    今回の就職活動は非常に楽しかったなと感じています。思い返せば新卒の時はそもそも「働くってなんだ?」とわからないまま、なんなら一ミリも働きたいと思わないまま面接を受けてたのでひたすら辛かったんですよね。今回はそもそも悩んだ上で「どう働きたいのか」を明確化して活動しているので、こちらから伝えたいことは明確でした。

    「自分が企業に求めること」は明確でしたので、後は「企業が自分に求めること」を満たせれば自然とマッチングするよなと、あまり気負わずに考えていました。

    私は就職活動時の年齢が29歳とまあまあいってる感じでしたので、ポテンシャルだけじゃなく今までの経験による能力も評価してもらえる所がマッチするかと思い、そうした面を評価してくれそうな企業を探していました。

    その中でスクールのエージェントに紹介してもらいしくみと出会い、「カルチャーマッチ」、「職歴を活かせる環境がある」所が他社に比べ圧倒的だと感じ、幸いにもご縁を頂いたため入社するに至りました。

    image

    あまりに入りたすぎて最終面接は今思い返してもめちゃくちゃに緊張しておりました・・

    午前11時からWeb面接だったのですが、朝9時から部屋を歩き回りながらひたすら一人で想定問答を喋り続けていたことを覚えています。

    そしてなぜか10時40分に力つき、唐突に15分間ドラクエXをやってから面接に望みました。自分でも意味がわかりませんが、ドラクエやってる間に少しは落ち着いたので結果よかったんじゃないかと思っています。

働きだして思うこと

「エンジニアとして働き出して思うこと」、「しくみで働き出して思うこと」に分けて書いていこうと思います。

エンジニアとして働き出して思うこと

  • 仕事そのものが楽しい
  • まずはこれに尽きます。今までの仕事は正直それ自体に面白みを感じたことはなく、「仕事がうまく回って成果が出ることが楽しい」という感覚だったのですが、エンジニアの仕事はただそれ自体がまず楽しいな、と感じています(成果があがればさらに楽しい)。

    シンプルに「作ったものが動く」ことが楽しいんだろうな、と思います。これにさらに「どう作るか?」や「そもそも何を作るべきか?」等、考慮すべきことはもっともっとあるかと思うので、早く「ただ作る」こと自体には慣れてそのあたりの楽しさもどんどん経験していきたいな、と思っています。

  • 業務外で勉強をし続ける必要は本当にある
  • 働き始める前から良く言われてきましたが、正直「業務の中で学べないのだろうか?」と思っていました。働き始めてよくわかったのですが、業務での場当たり的な学びのみでは自分の中に知見は定着せず、体系的な学びによって初めて定着するのだな、と感じています。

    また、こう思えたことで学習習慣が身につき、エンジニアリング以外の趣味等についても良い影響が出ているなと感じています。未知のものや対応したいことが出てきた時、とにかく調査と学習を行う様になりました。こうした副次的な面からもエンジニアになって良かったなあと感じています。

  • 未経験でフルリモートは機会損失もありそう
  • これは入社前から思っていたことです。当然わからないことは自ら聞いていけるのですが、私自身が問題と思っていないことについて先輩が気づきにくい、という問題がリモートにはあります。具体的に言えばエディターや開発者ツールの使い方で非効率なことをしていたとしても、私が出すアウトプットに問題がなければその過程は見えにくい、といった様な話です。

    これについては慣れるまで自分自身「もっと効率化できないか?」と全ての作業を疑うことに加え、寺子屋にモブプロを導入し日常の仕事ぶりを見てもらう形を取り入れていきたいな、と考えています。

しくみで働き出して思うこと

  • 自分には想像通り「カルチャーマッチ」していた
  • 端的にいうと「良い人しかいない・・・すごい・・・」という感想です。

    面接から垣間見えていたのですが、精神的に成熟している方ばかりで「性善説」を前提に安心してコミュニケーションを取れるところが本当に素敵だな、と思っております。人を疑ったり不安を感じた状態で仕事をしていると、生産性って本当に下がるんですよね。ですが今まで働く中で、企業は「心理的負担を乗り越えるのは社員個人の問題」と捉えられがちだなと感じてきました(少なくとも私はそういうカルチャーの中で育ってきました)。

    しくみはそうした状態が会社にとっても良くないという思想を持っているので、安心して自身の「わからないこと」や「不安なこと」を共有でき、未経験で働く上で非常に助かっています。

  • 様々な業務にトライすることができる
  • これもしくみに入りたいと思った理由であり、実際にその気運を感じています。足元私はエンジニアリングに集中して学んでいこうと思っていますが、そのうちに組織基盤系の業務や営業的な仕事など、幅広い業務に関わっていきたいなと思っています。各職種に専門家があまりいないしくみだからできることかな、と感じています(勿論それ自体には良し悪しあると思いますが)。

  • フルリモートは生活のメリットが本当に大きい
  • 時間的にも金銭的にも、フルリモート勤務のもたらす恩恵は非常に大きいです。東京に住む私ですが人混みが元々大嫌いなので、通勤電車には並々ならぬ憎しみを抱いて過ごしてきました。前職もフルフレックスで11時出勤していたためラッシュは回避していたのですが、その分生活が夜型になってしまうという悩みもあり、、、

    image

    正直未経験で就職活動をしていたので、そのあたりの待遇については悪化してもしょうがない、と考えていました(そこに希望を言える立場にない)。それが結果としてフルリモートになり、日常のストレスも大幅に減ったので本当によかったと感じています。

今後の目標

思いつくままに近い目標から書いていきます。

  • 技術的な自走を可能にする
  • 当面はこれに尽きます。まずはRuby,Ruby on Railsについてになると思いますが、体系的な理解をある程度終えること、調べる力をより強くすることで「自分でなんとかできる人」になることを第一の目標にしています(ポテンシャルエンジニアはこうした要件をいくつか満たすと「卒業」となり、一人前エンジニアと社内でもみなされます)。

  • フルスタックを目指していく
  • 今のところは「バックエンド好きだな〜」という感想ですが、基本的になんでもやってみたい人なので、フロントエンドやインフラについても能力を拡げていきたいと考えています。

    足元ではReactを理解すべく頑張っております。

  • 後続のポテンシャル枠の採用・育成に関わる
  • 会社が今後も継続的にポテンシャル枠を採用する場合の話ですが、何かしらかで採用や育成にかかわりたいなと思っています。

    私はしくみとして制度の出来始めに入ったこともあり、色々トライアンドエラーを繰り返している状態です。しくみで働けて本当に良かったなと思っているので、今私自身にたまってる知見をうまいこと制度に落とし込んで、入ってきた人が安心して成長できる基盤を作ったり、メンター的な役割を持って関わっていきたいなと思っています。

  • 組織基盤に関わる
  • エンジニアリングとは関係がありませんが、私はそもそも人と関わるのが好きで、「組織」という人の集合体がとても好きなため、その運営に携わりたいなとかねがね思っています。最近の言葉でいうとPA(People Analytics)や、そのもっと定性的な部分を拾い上げていきたいな、という想いですね。

    エンジニアとしての自走が出来る様になった後には、そうしたキャリアにもトライしていきたいと思っています。

  • ドメインへの理解が深いエンジニアになる
  • 受託企業の良いところは、「自分が良いと思った事業者と関わりにいける」所だと思っています。

    個人的には「教育」、「メンタルヘルス」、「飲食」あたりが興味のある分野ですので、そうした領域の方々と世の中を良くするプロダクトを作っていけたらこんなに幸せなことはないな、と思っています。

    エンジニアとしての力が身についてきたら、自分でガンガン営業もかけて開拓していきたいなあ、と考えています。

  • 積み上げたものをいつでも手放せる自分でいる
  • これは目標というより私が人生で大切にしている考え方です。

    努力すればするほど、何かが出来る様になればなるほど人はその積み上げたものに固執してしまう傾向にあると思っています。もちろん知見がたまっていくこと自体は良いことなのですが、自分の中の積み上げが異なる価値観を理解することを拒絶したり、他者に対して傲慢な態度として表出することを常に恐れて生きていようと思っています。

    「自分が出来ること」それ自体を卑下する気はありませんが、これからも「自分に何が出来るか」に固執せず、「今何が求められているのか」を軸にその時々で必要なことを学び続けていきたいと思っています。

おわりに

正直働き出して半年近く経つともはや当時のことは覚えておらず、思い返すのに結構時間がかかりました。書く過程で初心を思い返せて良かったです。

ここまで書いてきたことは全て「私個人のエピソード」でしかないので、直接誰かの参考になることはあまりないかもしれません。しかしこうした思考によって全員が自分それぞれにとっての答えを出すことが、全ての就職活動の唯一の正解だと思っています。

私はしくみが社会人として3社目ですが、「自分が企業に求めること」と「企業が自分に求めること」が今までで一番マッチしているので、本当に入れて良かったなと思っております。

次にブログを書くときは「Rubyはちょっとわかる」とか言える様になっていたいですね、そのためにも日々精進していきます。