実務未経験のエンジニアを育てる「ポテンシャル枠 指導編」

弊社で最近はじまった実務未経験の方をポテンシャル枠として採用する取り組みについてご紹介します。

ポテンシャル枠とは

詳しくはkamocさんの ポテンシャル枠 立上げ編 をご覧ください。

サポート方針

あまり明示的には決めていないですが、振り返ってみるとだいたい以下のような方針でやっていそうです。

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  1. 複利的に効いてくるスキルや習慣を最初に身につけることを推奨する
    • 技術は移り変わるものなので、学習法や技術の背景にある基本的な考え方など、最初に身につけておくといいスキルをまずはアドバイスしています。
  2. 自主性を尊重する
    • 興味があることほど学習効率もよいと思うので、基本的には学ぶ対象はおまかせしています。
    • ただし、ほったらかしにはしないようにしています。
    • 私の経験の中でこれはよかった、これは失敗したけどこうすればよかった、など折に触れて共有はしますが、強制はしません。
  3. ポテンシャル枠同士で高めあえる環境を作る
    • ほぼ同期として3人採用させてもらったので、3人の中で高めあえるといいなと思っています。

日々の取り組み

基本的には各プロジェクトでやれるタスクをやってもらっていますが、サポートの取り組みとして現在、以下のことを行っています。

場づくり

  • Slackチャンネルに「寺子屋」と名づけたチャンネルを作り、そこで情報共有などをしています。
  • ポテンシャル枠3人とメンターの私が行っている活動や場を指す言葉として「寺子屋」が浸透してきました。

朝会、夕会

  • 基本的に朝と夕方、悩んでいることなどないかを確認する時間を定期的に作っています。
    • 当初2回やっていましたが、現在のポテンシャル枠3人については2回やる意義が減ってきたので、最近は朝のみの1日1回にしています。
    • また新しい方が入社された場合は1日2回からはじめようと思っています。
  • ついでに雑談したり、技術的なブログやスライドをみんなで眺めたりしています。
話をするときはドッグフーディングを兼ねて弊社開発のreBakoを使っています。
話をするときはドッグフーディングを兼ねて弊社開発のreBakoを使っています。

寺子屋お茶会

  • 上記の通り、場としての「寺子屋」が浸透してきたので、このように呼ばれています。
  • ポテンシャル枠同士で「今こんな勉強をしている」「ここで詰まったけどこう解決した」などの情報共有を行う時間を週に1回とっています。
  • 「成果発表会」みたいな堅苦しい場ではなく、あくまで「お茶会」としてざっくばらんに情報共有ができたらいいなと思っています。
画面共有しながら話をしている様子です。これもreBako上で行っています。
画面共有しながら話をしている様子です。これもreBako上で行っています。

ペアプログラミング

  • わからなくてしばらく手が止まってしまったときなど、適宜ペアプロのような形でサポートしています。
  • 3人とも優秀なので、あまり僕が時間をとられることは今のところないのですが、ここはスケールしないので、今後もしポテンシャル枠の人数が増えたらどうしようかなとは思っています。
    • もし現ポテンシャル枠の中からメンター要員として協力してくれる人がいたら、お願いするかもしれません。

自学支援

  • 業務時間の10%は純粋な学習の時間に充ててよいことにしています。
    • 弊社は責任ベースの会社なので、マインドシェアの10%を純粋な学習に充てる、くらいのゆるい感じにはなっています。
    • 最近、この時間で読書会をはじめることを計画しています。
  • 独学大全 を経費で各自購入できるようにしました。
    • これは私が独学大全を読んで「複利的に効いてくるスキル」としていいのでは!と思ったので、ポテンシャル枠の必読書としました。
    • 上記朝会の場で「これは独学大全の技法53で紹介されてたのと同じですね」みたいな話もしてます。

これらの取り組みは最初から全部計画して行っていたわけではありません。弊社ではこのような形でポテンシャル枠を複数人採用するのは初めての試みですので、手探りで、日々改善しつつやっています。例えば「業務時間の10%は純粋な学習の時間に充ててよい」という制度も最近できました。これは、「普段の業務をしているだけでは、ボトムアップで部分的な知識にしか身につきにくいため、体系的な知識を勉強する時間が別途明示的にあったほうがよさそう」という要求ベースで制度を作りました。 今後も変わっていくと思うので、またしばらくすると全然別のことをやっているかもしれません。

今後について

現状は、各プロジェクトで実際に業務タスクをこなさないといけないため、わからないことが多い状態だとかなり大変かなと思います。一方で、そのような状況が「これができるようになりたい」というモチベーションにもつながると思うので、無理のない範囲で、やりたいことベースで成長できるとよいなと思っています。 タイトルが「指導編」とはなっていますが、私自身「指導している」という自覚はあまりないです。私よりもすごい人は世の中にたくさんいるので、「手近で便利な、プログラミングにおいては自分よりちょっとスキルがある人」くらいの関係で、一緒によりよい方法を探っていければ幸いです。