年間10万円支援制度を使ってみた vol.05

Date
Oct 21, 2021
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はじめまして、しくみ製作所の浅野(asano)です。

今回は「年間10万円支援制度を使ってみた」シリーズ第5段として記事を書きます。

京都芸術大学の通信学部に入学

しくみ製作所のリモートワーク補助金制度を使って、2021年4月から京都芸大に通っています。

理由は初の「通信イラストレーションコース」が開講されたからです。

きっかけは90年代のシティポップへの強い興味

昔からなぜか、80年〜90年代頃の陽気でポップな絵に凄く魅了されていました。今でもピンタレストでレトロでかわいいイラストを見つけると、ついつい手を止めて眺めてしまいます。

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こんな感じで90年代をテーマに絵を描いて遊んでます。自分でもなぜこんなに90年代の絵に強く惹かれるのか疑問です。

理由は分からないけど、昔見たジブリの「海がきこえる」「おもひでぽろぽろ」やクレヨンしんちゃん「オトナ帝国の逆襲」などの映画が今の自分に影響してるんだと思います。

思い出を懐古する系の映画は、じわーっと温かいノスタルジックな気持ちになれるから凄く好きでした。だからなのか90年代はそんなに自分が生きた時代でもないのに、なんだか懐かしく明るい気持ちになれます。

というわけで、特にイラストで商売をしたいわけでもなく、とにかく「90年代のシティポップな絵が自分でも描けるようになりたい!」という思いでイラストを描き始めました。

最初は、独学でイラストコミュニケーションサービスのpixiv(ピクシブ)などを利用して学習していました。でも、すべてが感覚的でただ漠然と絵を描いているだけになってしまいます。

「もっと、学術的?法則的?に誰かに絵を教えてもらいたい」...

京都芸術大学に初の通信型イラストレーションコースができた!

そんな感じでモヤモヤしていた頃、京都芸術大学が初の通信のイラストレーションコースを開講したという広告を目にしました。自分が悩んでいた時にタイミングもばっちりだったので見つけた瞬間、即申し込みました。(良い消費者。笑)

でも、大学に入学するにはそれなりの費用がかかります。

そのため、入学費の一部にリモートワーク補助金を使わせていただきました。ちょうど引っ越しなども控えており金欠だった私には、非常に有難い制度でした。

絵ひとつでもこんなに奥深いんだという気づき

京都芸術大学の講座は非常に面白いです。

例えば、美術解剖学の授業では、本格的な解剖学の先生のもと胴体の骨格や筋など、細かく描く練習をします。人体の仕組みを正しく理解するために、どこの骨が出っ張っているかなども観察します。

昔、動物のお医者さんだったおじいちゃんが鉛筆で描いた鶏の解剖図を部屋中に貼り付けていましたが、小さい頃によく真似して描いていたのを思いだします。

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一方、ジェスチャードローイングという授業では人のポーズを一瞬で把握し、瞬時に絵に落としこむ訓練をします。モデルさんがポーズをどんどん変えていくので、すぐさま人の形や曲線を把握し描いていきます。

60秒、30秒、15秒とだんだん時間を短くしていき、とにかく自分が感じた「一本の線」「一瞬」で捉える練習を何度もします。

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凄く面白いと感じたのは、複雑化と単純化を繰り返すことで人やモノを見て「自分が感じたことを絵に落とし込む」訓練ができることです。

美術解剖学では人体の「複雑さを正確に」描きますが、逆にジェスチャードローイング授業では「単純な線」のみで描く練習をします。

この両方を訓練することで、人物や物をその通りに描写するのではなく、その人の曲線や骨格や動作を「自分はどう感じたのか?」という観点で絵を描く意識が身につきました。

重要なのは主観で感じたことを落とし込むことです。 主観なので正解も間違いもありません。

人を見た時に一瞬の直感で「堂々と感じた」「ダイナミックに感じた」と捉えたなら、極端に足を仁王立ちにしてドン!と立っている様を描きます。逆に「女性らしさ」や「曲線美」を感じたなら、その滑らかな曲線をこれでもかというくらい大げさに表現します。

気づけば講座を消化する毎日に

そんなこんなで、最初はとても楽しみながら趣味感覚で学習していました。

しかし、大学なので忘れてはいけないのが「単位」という問題です。

最初は楽しくやっていた講座もだんだん「学び」ではなく「消化」になっていることに気づきました。毎日、眠くなりながら講座を見るのでなんにも頭に入ってこない。でも、単位取得のためにレポートだけはとりあえず出すか...。

という感じでだんだん消化試合になっていきました。

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あれ?自分なんで入学したんだっけ

4カ月くらい淡々と消化作業を続けていました。ある日、大好きなイラストレーターさんの絵をいつものように眺めていました。すると、わーと熱い思いがこみ上げてきました。

その時、糸がぷつんと切れた感じで「あれ?自分なんで入学したんだっけ?」と思い立ち止まり、自分は「シティポップな絵が描きたい!」という想いで入学したんだと初心を思い出しました。

そこで決心しました。「よし、単位取得は諦めよう。」

高いお金を払ったから芸大資格も取らなくてはと思い、レポート提出に追われ詰め込みすぎていました。本来やりたかった「シティポップな絵を描きたい」という気持ちを完全に忘れていました。

それからというもの、単位取得は潔く諦め自分の興味が湧いた講座だけ見るようにしました。

単位取得を諦めるという決断は、より学びの浸透力を高められた気がします。(..と自分に言い聞かせています。)

少なくとも本来自分が始めた動機に立ち返ることができ、好きなことをゆるく続けるスタンスが今の自分に凄く合っているんだ、と再確認できたと思います

間違いなくプラスになった

今でも興味のある講座を選択し、受講しています。 講座はどれも面白いので凄く自分の身にもなっています。だから、間違いなく入学してよかったと思っています。

今年は何に...学習?物?体験? 「どんなことにリモートワーク補助金を使おうか」と思いを膨らませるだけで、今からとても楽しみです。