福利厚生を利用して「Kaigi on Rails 2025」に参加しました

Date
2025/10/15
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はじめに

エンジニアのitoです。今回は福利厚生を利用して、Kaigi on Rails 2025 に参加しましたのでその様子をレポートしたいと思います。

Kaigi on Rails 2025

Kaigi on Rails 2025 9.26 (Fri.) - 27 (Sat.), Hybrid event(online & offline)

Kaigi on Rails 2025

しくみ製作所には、業務に直接関連する勉強会やカンファレンスなどへの参加の後押しとなる、勉強会費補助制度というものがあります。資格取得も含め、1人年間5万円まで補助を受けることができます。これには参加費や受験料だけでなく、交通費や宿泊費も含まれますので、幅広い場面で活用することができます。

刺激と学びにあふれたトーク

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Kaigi on Rails 2025 は、オンライン参加も可能ではありましたが、やはり「オフラインで参加する」ことでしか得られない気づきや刺激がたくさんあったように思います。会場の熱量や空気感、登壇者の一言一言がより届く感覚があり、やはり現地で体感する価値の大きさを改めて実感しました。

それでは、印象に残ったセッションをご紹介します。

Railsによる人工的「設計」入門

kaigi_on_rails_2025_設計.pdf

Kaigi on Rails 2025で話した "Railsによる人工的「設計」入門" の資料です。

kaigi_on_rails_2025_設計.pdf

設計という、絶対的な正解が存在しない領域に対して、どのように向き合うべきかを具体的に知ることができ、とても参考になりました。

設計の手段が複数あると、つい「どれが正しいのか」と迷ってしまいがちですが、今回の話を通して、一つに決め切る必要はなく、「まずは仮置きして進めてみる」という考え方の大切さを実感しました。

また、仮置きした段階でチームメンバーに共有し、意見をもらいながら形を整えていく、このプロセス自体が、より良い設計を生む鍵なのだと改めて感じました。普段から何気なく行っていることではありますが、その意義を言語化してもらえたことで、チームで進める設計の本質を再認識できた気がします。

今改めてServiceクラスについて考える

今改めてServiceクラスについて考える 〜あるRails開発者の10年〜

Kaigi on Rails 2025 登壇資料

今改めてServiceクラスについて考える 〜あるRails開発者の10年〜

経験を積んだからこそ「考えが変わることもある」と共感しました。

日頃からQiitaで拝見していた joker1007さん によるセッションでした。 書籍を執筆されるほど高い技術力と知見をお持ちの方です。そんな方が今回、かつてご自身がServiceクラスに関して書いた内容を振り返り、「年月を経て考え方や捉え方が変わってきた」と率直に語ってくださったのがとても印象的でした。

Railsアプリケーション開発者のためのブックガイド

Railsアプリケーション開発者のためのブックガイド

Kaigi on Rails 2025で発表した際の発表資料を修正したものです。 書影については各出版社サイトから取得していますが、一部の解像度が低いものについては個人所有の書籍のスキャンを使用しています(そのためきれいではないものがあります)。ご了承ください。 検討時点でのリストは以下にあります(…

Railsアプリケーション開発者のためのブックガイド

「読まない」という選択肢に、思いがけず勇気をもらいました。

「本の読み方」の中で印象的だったのが、この「読まない」という姿勢です。つい「最後まで読まなければ」と思ってしまいがちですが、積読を肯定するような考え方に救われた気持ちでした。読み切れない自分もこれでいいのだと少し安心できました。

また、私なりの解釈として、仕事で課題が発生した時には「必要な部分だけを集中的に読む」という姿勢こそが、自分にとって“本当に大切な読み方”だと感じました。興味や関心が高く、今すぐ解決したいテーマに出会った時、自然と集中し、内容も記憶に残りやすくなるものです。そう考えると、読書は量をこなすことよりも「読むタイミング」と「目的の明確さ」が重要なのだと、改めて気づかされました。

その場で学ぶ価値を改めて実感

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今回の感想として、私の場合は集中してセッションに向き合えるというのが大きなポイントでもあったなと感じます。録画視聴だと「あとで見よう」と思って後回しになってしまったり、ながら見になってしまうことも少なくありません。その点、オフラインはその場で理解しようとする意識も高まり、学びの吸収度も違うと感じています。

また、参加者同士での感想戦もこのイベントの大きな魅力の一つです。同じ内容を聞いていても、それぞれのキャリアや立場によって捉え方や関心の方向が異なり、話を交わす中で新しい発見があります。感想を通してその人の価値観や経験を知ることができ、人とのつながりが自然に広がっていくのも嬉しい点です。

そして、普段はX(旧Twitter)上で発信を追っている登壇者と、直接言葉を交わせるのも貴重な時間です。オンラインでは得られない距離の近さがあり、改めて「人も知識も交わることのできる場である」と感じました。

さいごに

チケット代や移動費、宿泊費まで福利厚生としてサポートしてもらえるのは、本当にありがたいことだと感じました。私は神奈川県在住なので都内であれば比較的参加しやすいのですが、イベントの多くは都心開催が中心で、地方在住のメンバーにとってはどうしても負担が大きくなりがちです。だからこそ、このような制度は「参加してみよう」という一歩を後押ししてくれる大切な仕組みだと思います。

しくみ製作所はフルリモートなので、全国各地にメンバーが居住しています。そのため、地理的な距離に関係なく、誰もが学びの機会を得られる環境を整えることが非常に意味のあることだと感じます。今後もこの制度を多くのメンバーが有効に活用し、イベントで得た新しい知見や刺激をチーム内で共有しながら、日々の業務やサービス改善にしっかりと活かしていけたらと思います。