しくみ製作所代表の車より 今月のつぶやき「reBako」

Date
May 6, 2021
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はじめに

しくみ製作所 代表の車と申します。 今年から自分の考えや社内での取組み等をまとめていきましょうということで、社内向けではありますが、「つぶやき」と題し、書いていきたいと思います。

今回は自社サービスの reBako についてです。

reBako は、オンライン上で人数が多くなったときのコミュニケーションの課題を解消しようと、昔から企画していたプロジェクトでした。ただ、当初はリモートでのコミュニケーションの課題の中でも「人数が多くなったとき」という、かなりフォーカスされたものであったため、こんなのしばらくマーケットの課題にはないよね?みたいなトーンで寝かしてしまっていました。

その後、2019年の働き方改革・2020年のコロナ禍と、マーケットのタイミングが次々とやって来たことでプロジェクトを動かしはじめました。色々と慣れていない部分も多く、だいぶ時間がかかってしまいましたが、まずはリリースまで漕ぎ着けられてよかったなと思っています。

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短期トレンドでいえば、コロナ禍の需要は大幅に減るんだろうなと考えているものの、より長期トレンドのリモートシフトの流れを捉えて、ゆったりと構えていきたいなと思っています。特に、自分たちの会社はフルリモートで運営することは変わらない軸の1つなので、ドッグフーディングも続けながら、自分たちの知見をマーケットに役立つ形で発信していければと思っています。

なぜ、やろうと考えたのか?

会社方針

大きな方針として、自分たちが利用するプロダクトをつくりたいというのが、ずーっと前から話していたことでした。これまで多くのクライアントの仕事をやってきていたのですが、自分たちがユーザーになる仕事はあまりできておらず、自社企画でやるのであれば、大儲けしてやろう!みたいなモチベーションというよりも、自分たち周辺の日常生活が快適になる企画のほうが良いなと思っていました。

元々、会社のトンマナとしても、のんびりと構えているところがあり、今ホットなマーケットを探索して、ガツガツとマーケットインをしていくというよりは、自分たちのコア技術を磨き、プロダクトアウト型で進めていく会社だと感じていました。

このため、大きな戦略としては、自分たちの得意なコア技術を磨き、そういう知見や技術をプロダクトとして形にし、マーケットのみんなともシェアするような方向で自社企画を拡大していきたいと思っていました。特に、我々の変わらない軸としては「フルリモートであること」「プロダクトつくりをすること」は決まっているので、その辺りの軸を中心に役に立つ知見を発信していければなと思っています。

これらの進め方はR&Dの時間が必要なのですが、これまでの自分たちの日常的な仕事自体をR&Dと再定義し、そこを起点として進めていきたいと考えています。また、自己資金の会社ですし、ある程度ゆったりと自由に運営できる特性もあるので、あまり短期視点にならず、大きなトレンドを捉えるべきだなと最近は感じていました。

reBakoの進め方

まず最初は、協力してもらえる身近なクライアントとの実験から開始しました。 ある程度売上も上がりますし、プロダクトを磨くという部分を当初は優先して動かしていました。

実はこれまで、「営業」を自分自身が軽んじていた考えがあったのですが、実際のユーザー情報を定性的に把握するためにも、まずはきちんと営業を実施する大切さを感じました。

これまでのよくある失敗として、マーケティングやチャネルを早めに考えてしまうことが多かったのですが、今回は地道な営業とプロダクト磨きを優先し1年くらいは潜伏していた状況でした。時間はかかりましたが、個人的にはこのような進め方のほうが良かったんじゃないかなと思っています。特に、合同イベントで、イベント企画会社・複数の出典会社・イベント参加ユーザーの3者が登場するタイプのイベントを多く実施してきて、色々と学びを得られなければ、今の形にはなっていなかったでしょう。

もちろん、副作用として、リリースが遅れていき、マーケットのタイミングを逃してしまうこともあるのですが、今後はもっと早めの視点・大きな流れの視点で物事を考えていきたいと思っています。

reBakoの社内利用

自分たちの会社では、もともと日常的な仕事については、Slack・Google Meet・zoom・YouTube等を組み合わせて問題なく動いていており、唯一課題になっていた「オフ会」(全社総会のようなもの)に利用することにしました。

コロナ前までは、半年に1回、旅行的な観点も加えて実施していたのですが、コロナ禍になってしまい中止になっていたものでした。実際やってみると、オフラインでやるほどの効果やUXはもちろん難しいのですが、低コストで気軽に実施できるメリットは感じられました。

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今度は頻度を上げて3ヶ月に1回の実施と、そのうちの1回はオフラインで実施するようなハイブリッドした形での実施を検討していきたいと思っています。やはり、全てをリモートでやるのは味気ないので、オフラインでやるときは非日常感を、オンラインでやるときは日常のサイクルに組み込んでいくのではないかなと感じています。

この辺は音楽などでも顕著で、普段の日常生活は家でストリーミングサービスで視聴していても、たまにはライブに行ったりして楽しみたいですよね。価値とコストを最適化しようとすると、オンラインでのアクセス性(低コスト)を重視した日常的な体験が8割に、オフラインでのUXを最大化するような非日常型の体験が2割に収束していくんじゃないかなと感じています。

reBako でも日常型のイベントをターゲットにし、社内キックオフのようなことにも使ってもらえたらなと思っています。

reBako独自の価値

reBakoでは、自分たちの残課題になっていた、「イベント」を意識した作りにしています。

結果的に、reBakoでは合同型のイベントをターゲットにしていて、イベント企画会社・出典会社・イベント参加ユーザーの3者をハンドリングする機能を作っています。

例えば、出典会社さん向けには、自分のテーブルの管理機能・ユーザーに待ってもらう席・パンフレット置き場なども用意しています。イベント企画会社さん向けには、全体の会場のレイアウトに対応しているのですが、今後は集客に役立つコンテンツ生成や、ステージ系の誘引や共感形成などについてもう少し検討していきたいと思っています。

参加ユーザーさんにも、イベントに参加してもらい、何かしら前向きに考えてもらうきっかけになれば良いなと思っており、単にサイトに置いてある状態とは別の、同期的な体験や「きっかけ」になれる体験を形成できたらなと思っています。

このように、複数の登場人物がいることが少し独特だと思っており、まずはそれらの人に基本的な価値を磨いていきたいと思っています。また、その他にも、ステージで話すスピーカーのような登場人物も多くの場合必要なので、今後もそのような登場人物毎の価値を最大化できるようなしかけを考えていきたいと思っています。

これから

コロナ禍での影響をもろにうけるマーケットなので、変化がだいぶ激しい環境だと思いますが、もう少し長期目線でマーケットを見れば、全体がゆったりとリモートになっていくと感じています。リモートになれば、コミュニケーションの課題がでてきて、その中でも課題感が大きそうな全体での共感形成や、多くの人があつまるきっかけの形成に利用していきたいと思っています。

実は社内でもイベントをやるのは年に数回なんですよね。なので、他の会社さんも年に数回や多くて月1くらいのサイクルになることや、社会的な動向もこれからだということを考えると、ようやくスタートラインに立てたかなと言う気持ちです。

自分たちは変わらずにフルリモートを続けていくし、その中で必要なイベントは実施していくし、リリースすることで知見の貯まるスピードも増えていくと思っています。

今後、より柔軟で細分化された社会になっていく中で、それでもみんなでこれをやっていこう!というような動機付けができる機構を工夫しながら磨いていければと思っています。